みなさんも脂質異常症(高脂血症)という病名を耳にしたことがあると思います。日本では30歳以上の男性23.1%、女性17.4%が脂質異常症とされており、男性では30歳代、女性では50歳代頃より増加傾向にあります。

脂質異常症そのものには自覚症状がないため、患者さんが積極的に治療に取り組もうとする気持ちになれないのかもしれません。

しかし、高コレステロール血症が心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクを促進することは既にわかっており、またコレステロールが高いとアルツハイマー病のリスクが高まる可能性があるという研究結果も出ています。

治療の基本は生活習慣の見直しですが、生活習慣の見直してもコレステロールが目標値まで下がらない場合は医師と相談の上で薬物療法を行います。状況によっては減量や休薬を試みることもありますので薬を一生飲み続けなければいけないというものではありません。

脂質異常症は自覚症状が無いため見過ごされているケースが多く、大部分が健診などで発見されます。

放置すると将来的に心筋梗塞や脳梗塞などの大きな病気を発症する可能性が高まりますので、いままで脂質異常症を見過ごされていた方、健診で指摘されているけれども見て見ぬふりをしている方(笑)、

まずは健診結果を見直すなど自分の健康に関心を持つことから始め、徐々に無理なくできる治療を一緒に探していきましょう。皆さんが良い治療が受けられるよう我々もお手伝いいたします。

 

 

たち内科小児科クリニック